複素数平面を学び始めると、
- z₁+z₂ は何を表しているのか
- z₁−z₂ は何を意味するのか
- ベクトルとどう関係するのか
と疑問に思う受験生が多くいます。
実は複素数の和と差は、複素数平面では図形的な意味を持っています。
医学部入試では、複素数を単なる計算として扱うのではなく、図形的なイメージを利用して解く問題が頻出です。
この記事では、複素数の和と差が表す点について基礎から医学部入試レベルまで解説します。
複素数と点の対応
複素数
z=x+yi
は複素数平面上の点
(x,y)
に対応します。
例えば
z=2+3i
なら点(2,3)、
z=−1+4i
なら点(−1,4)
を表します。
この対応関係が複素数平面の出発点です。
複素数の和が表す点
2つの複素数
z₁=a+bi
z₂=c+di
を考えます。
和は
z₁+z₂=(a+c)+(b+d)i
となります。
つまり対応する点は
(a+c,b+d)
です。
具体例
z₁=2+i
z₂=3+2i
とします。
すると
z₁+z₂
=(2+i)+(3+2i)
=5+3i
となります。
したがって、
z₁+z₂ が表す点は
(5,3)
です。
ベクトルとの関係
位置ベクトルを考えると、
z₁はベクトル(a,b)に対応し、
z₂はベクトル(c,d)に対応します。
そのため
z₁+z₂
はベクトルの加法と全く同じ意味になります。
つまり複素数の加法は、
ベクトルの加法として解釈できます。
平行四辺形との関係
複素数平面では、
z₁+z₂
は平行四辺形の対角線を表します。
原点をOとすると、
- OA=z₁
- OB=z₂
と考えられます。
このとき、
z₁+z₂
は平行四辺形の頂点の位置を表します。
これは医学部入試でも頻出の考え方です。
複素数の差が表す点
次に差を考えます。
z₁=a+bi
z₂=c+di
とすると、
z₁−z₂
=(a−c)+(b−d)i
となります。
対応する点は
(a−c,b−d)
です。
差の図形的意味
差は特に重要です。
複素数平面ではz₁−z₂は、点 z₂ から点 z₁ へ向かうベクトルを表します。
ベクトルでいう
AB=OB−OAと全く同じ考え方です。
具体例
z₁=5+4i
z₂=2+i
とします。
すると
z₁−z₂
=(5+4i)−(2+i)
=3+3i
となります。
したがって、
z₂ から z₁ へ向かうベクトルは
(3,3)
です。
医学部入試で最重要な意味
医学部入試では、
z₁−z₂を「差」としてではなく、
「2点間を結ぶベクトル」
として扱うことが非常に多いです。
例えば、|z₁−z₂|は点 z₁ と点 z₂ の距離を表します。
これは頻出事項です。
距離との関係
2点A(z₁)B(z₂)の距離は|z₁−z₂|で表せます。
例えば
z₁=3+4i
z₂=1+i
なら
z₁−z₂=2+3iです。
したがって距離は
√(2²+3²)=√13
となります。
医学部入試でよく出る問題
問題
複素数zが|z−(1+i)|=2を満たすときz の軌跡を求めよ。
解説
|z−(1+i)|は点 z と点 (1,1)との距離を表しています。
したがって、
中心(1,1)半径2の円になります。
よくある間違い
z₁−z₂ と z₂−z₁ を同じと思う
向きが逆になります。
ベクトルとして考える場合は注意が必要です。
差を単なる計算と考える
医学部入試では
z₁−z₂
は
「点と点を結ぶベクトル」
として使われることが多いです。
図形的意味を理解しておきましょう。
絶対値を忘れる
距離を求めるときは
z₁−z₂ではなく|z₁−z₂|です。
まとめ
複素数平面では、
z₁+z₂
はベクトルの和を表します。
また、
z₁−z₂
は点 z₂ から点 z₁ へ向かうベクトルを表します。
さらに、
|z₁−z₂|
は2点間の距離になります。
医学部入試では、複素数を単なる計算対象ではなく、
「点」や「ベクトル」として捉えることが重要です。
複素数の和と差の図形的意味を理解することで、軌跡や図形問題への対応力が大きく向上します。


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