高校化学で混合物の分離方法を学習すると、「ろ過」「蒸留」「再結晶」と並んで登場するのが「昇華法」です。
昇華法は出題頻度こそやや低めですが、共通テストや国公立大学、医学部入試では定番の知識問題として頻繁に出題されます。
しかし、
- 昇華とは何か分からない
- なぜ昇華法で分離できるのか理解できない
- ヨウ素とナフタレンが覚えられない
- 蒸発との違いが分からない
という受験生も少なくありません。
昇華法は物質の状態変化を利用した分離方法です。
この記事では、昇華法の原理や仕組み、代表例、大学入試で頻出のポイントまで詳しく解説します。
昇華法とは
昇華法とは、昇華する物質と昇華しない物質を分離する方法です。
混合物を加熱すると、
昇華する物質だけが気体になり、
冷却すると再び固体として回収できます。
この性質を利用して混合物を分離します。
昇華とは
昇華とは、
固体が液体にならずに直接気体になる現象
のことです。
通常、物質は
固体 → 液体 → 気体
の順に変化します。
しかし一部の物質は、
固体 → 気体
という変化を起こします。
これを昇華と呼びます。
昇華の例
私たちの身近にも昇華は存在しています。
ドライアイス
ドライアイスは固体の二酸化炭素です。
室温では液体にならず、
直接気体になります。
これが昇華です。
防虫剤
昔ながらの防虫剤に使われるナフタレンも昇華します。
時間が経つと少しずつ小さくなるのは昇華によるものです。
昇華法の原理
昇華法は、
昇華しやすさの違い
を利用しています。
例えば、
- ヨウ素
- 砂
の混合物があるとします。
加熱すると、
ヨウ素は昇華して気体になります。
一方、
砂は昇華しません。
その後、ヨウ素蒸気を冷却すると再び固体になります。
このようにして分離できます。
昇華法で分離できる物質
高校化学では次の物質が頻出です。
ヨウ素(I₂)
最も重要な昇華性物質です。
加熱すると紫色の蒸気になります。
大学入試でも頻出です。
ナフタレン
防虫剤の成分として有名です。
加熱すると昇華します。
安息香酸
有機化学で登場します。
再結晶と合わせて出題されることがあります。
昇華法で分離できない物質
昇華しない物質同士は昇華法で分離できません。
例えば、
- 食塩
- 砂
の混合物です。
どちらも昇華しないため、
昇華法は利用できません。
昇華法の実験
高校化学では次のような実験が行われます。
① 混合物を加熱する
昇華する物質が気体になります。
② 冷却面に触れさせる
気体を冷やします。
③ 固体として回収する
昇華した物質が結晶として付着します。
この操作によって純粋な物質を取り出せます。
ヨウ素の昇華実験
高校化学で最も有名な実験です。
ヨウ素を加熱すると、
紫色の蒸気が発生します。
その蒸気が冷却部分に触れると、
黒紫色の結晶になります。
この現象は大学入試でもよく出題されます。
昇華と蒸発の違い
受験生がよく混同するポイントです。
昇華
固体
↓
気体
蒸発
液体
↓
気体
例えば、
水たまりが乾くのは蒸発です。
ドライアイスが小さくなるのは昇華です。
昇華法と再結晶の違い
どちらも固体を精製する方法ですが原理が異なります。
昇華法
昇華する性質を利用する。
再結晶
溶解度の違いを利用する。
比較
| 項目 | 昇華法 | 再結晶 |
|---|---|---|
| 利用する性質 | 昇華性 | 溶解度 |
| 代表例 | ヨウ素 | ミョウバン |
| 溶媒 | 不要 | 必要 |
入試ではこの比較も頻出です。
昇華法と蒸留の違い
こちらもよく出題されます。
昇華法
固体の分離
蒸留
液体の分離
利用する性質
昇華法
→昇華性
蒸留
→沸点の違い
大学入試でよく出る問題
昇華法の分野では次の内容が頻出です。
昇華とは何か
固体が直接気体になる現象。
ヨウ素はなぜ分離できるか
昇華するから。
ナフタレンはどの分離法か
昇華法。
ドライアイスの状態変化
昇華。
昇華法と再結晶の違い
利用する性質が異なる。
よくある間違い
昇華は液体を経由する
間違いです。
液体を経由しません。
ヨウ素は蒸発している
間違いです。
昇華しています。
食塩は昇華法で分離できる
間違いです。
食塩は通常の条件では昇華しません。
ドライアイスは溶けている
間違いです。
昇華しています。
医学部・難関大学入試で重要なポイント
医学部や難関大学では、
- 昇華と蒸発の違い
- ヨウ素の昇華
- ナフタレンの昇華
- 状態変化の名称
- 分離法の選択問題
が頻出です。
特に、
なぜ昇華法で分離できるのか
を説明できるようにしておきましょう。
まとめ
昇華法とは、昇華する物質と昇華しない物質を分離する方法です。
昇華とは、
固体が液体を経由せず直接気体になる現象
を指します。
代表的な物質として、
- ヨウ素
- ナフタレン
- 安息香酸
があります。
また大学入試では、
- ヨウ素の昇華
- ドライアイスの昇華
- 昇華法と再結晶の違い
- 昇華法と蒸留の違い
が頻出です。
昇華法は分離操作の中では比較的シンプルな内容ですが、状態変化や物質の性質を理解する上で非常に重要な単元です。入試で確実に得点できるよう、代表例と原理をしっかり押さえておきましょう。



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