高校物理の電磁気分野では、クーロンの法則を学習するときに
「電気の力は距離の2乗に反比例する」
という内容が登場します。
しかし、
- なぜ距離が遠くなると力が弱くなるのか
- 距離の2乗に反比例とはどういう意味なのか
- 距離が2倍や3倍になると力はどう変化するのか
- テストではどのように出題されるのか
と疑問に思う人も多いでしょう。
この記事では、高校物理で学ぶ電気の力と距離の関係について、基礎からわかりやすく解説します。
電気の力は距離によって変化する
電荷同士の間には電気の力が働きます。
しかし、
その力の大きさは常に一定ではありません。
電荷同士の距離によって変化します。
距離が近い場合
電気の力は強い
距離が遠い場合
電気の力は弱い
つまり、
電荷同士は近いほど強く影響し合うのです。
クーロンの法則で考える
電気の力はクーロンの法則で表されます。F=kr2q1q2
記号の意味
- F:電気の力(N)
- q₁:電荷①(C)
- q₂:電荷②(C)
- r:電荷間の距離(m)
- k:比例定数
この式で重要なのは、
分母にr2
があることです。
つまり、
電気の力は
距離の2乗に反比例する
ことがわかります。
距離の2乗に反比例とは?
「2乗に反比例」という言葉に苦手意識を持つ人は多いですが、
意味はそれほど難しくありません。
距離が2倍
距離が2r
になると、F=221=41
になります。
つまり、
力は4分の1になる
ということです。
距離が3倍
距離が3r
になると、F=321=91
になります。
つまり、
力は9分の1になる
ということです。
距離が4倍
距離が4倍になると、F=161
になります。
つまり、
力は16分の1になる
ということです。
距離と力の変化を表にまとめる
| 距離 | 力 |
|---|---|
| 1倍 | 1倍 |
| 2倍 | 1/4倍 |
| 3倍 | 1/9倍 |
| 4倍 | 1/16倍 |
| 5倍 | 1/25倍 |
この表は定期テストや大学入試でも頻出です。
なぜ距離が遠いと力が弱くなるのか
電荷の周囲には電場が広がっています。
電場とは、
電荷の影響が及ぶ空間
のことです。
電場は広がっていく
電荷から離れるほど、
電場は広い範囲に広がります。
そのため、
単位面積あたりの影響が小さくなります。
結果として、
距離が遠くなるほど力が弱くなります。
万有引力も同じ関係になる
実は、
重力も同じ法則に従います。
万有引力の法則
F=Gr2m1m2
クーロンの法則と非常によく似ています。
共通点
- 距離の2乗に反比例
- 距離が2倍なら力は1/4
- 距離が3倍なら力は1/9
高校物理では両者を比較する問題がよく出題されます。
入試でよく出る計算問題
問題
2つの電荷の距離を2倍にした。
電気の力は何倍になるか。
解答
クーロンの法則よりF∝r21
です。
距離が2倍なら、F=221
となります。
したがって、41
倍になります。
入試でよく出る逆パターン
問題
電気の力を4倍にしたい。
距離は何倍にすればよいか。
解答
F∝r21
です。
力を4倍にするには、
距離を21
倍にします。
つまり、
距離を半分にすると力は4倍になる
のです。
距離が半分になるとどうなる?
高校物理では頻出です。
距離を1/2倍
F=(1/2)21=4
つまり、
力は4倍になる
ということです。
電場の強さも距離の2乗に反比例する
後で学習する電場の単元でも、
距離の2乗に反比例という考え方が登場します。
電場の強さはE=r2kQ
で表されます。
つまり、
電場も距離が遠くなるほど弱くなります。
テストでよく出るポイント
距離が2倍
力は1/4倍
距離が3倍
力は1/9倍
距離が半分
力は4倍
距離が1/3
力は9倍
覚えるべき法則
電気の力は距離の2乗に反比例する
よくある間違い
距離に反比例すると考える
誤りです。
正しくは
距離の2乗に反比例
です。
距離が2倍だから力も半分になると思う
これも誤りです。
実際は41
になります。
2乗を忘れる
入試でも最も多いミスの一つです。
必ず距離を2乗することを意識しましょう。
まとめ
電気の力はクーロンの法則によって表され、
距離との関係は
F∝r21
となります。
本記事のポイント
- 電気の力は距離の2乗に反比例する
- 距離が2倍なら力は1/4
- 距離が3倍なら力は1/9
- 距離が半分なら力は4倍
- クーロンの法則の最重要ポイントの一つ
- 万有引力の法則とも共通している
電磁気の計算問題では、距離の変化による力の変化を求める問題が非常に多く出題されます。まずは「距離が2倍なら力は4分の1」「距離が半分なら力は4倍」という関係を確実に覚えておきましょう。



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